愛着障害とは主に幼児期に
親御さんからの愛情をうまく受けられなかった場合にさまざまな症状が出る障害です。
精神疾患のベースにある場合が多いのですが専門家でも気づかず疾患を長引かせている現状があるようです。
愛着障害の症状
- 自分に自信が持てない
- 人を信じることができない
- 自己肯定感が異常に低い
- 感情の起伏が激しくコントロールがきかない
- なんとなくだるい
- 他の人のようにエネルギッシュに活動できない
- すぐに疲れる
- すぐに悲しくなる
- ちょっとしたことで驚く
- 毎日を生きるだけで精一杯
- どこも悪くないのに頭痛や肩こり腰痛などがある
- 生理痛が辛い
- 一日中何もせずにボーッとしていたい
- 自分には価値がなく生きる意味がないと思う
大人になってから症状が疾患として表面化する
愛着障害は子どもにつけられる疾患名ですが、臨床現場では大人になってからも苦しみが続いている方が多く見受けられます。
原因である「愛着障害」に気付かずに成長し大人になると精神疾患の形を取って症状が表面化してくることがあります。
症状はうつ状態や適応障害に似ていますので、きっとメンタルが病んでしまったと思い受診をされることでしょう。
すると今の精神科や心療内科は症状に対しての治療
―つまり眠れなければ眠剤、不安が強ければ抗不安薬の処方―
をしますので「愛着障害がある」という原因は放置されたままになります。
うつ病、適応障害、不安障害、強迫性障害などの診断があり治療をしていたとしても、原因に愛着障害がある場合には、治療が効果を上げないことがあるようです。
また身体に症状が出ている方は(身体化)、整体院やボディワークなどで回復を図られることでしょう。
それは大事なことですが、ベースに愛着障害がある場合にはトラウマケアに精通したボディワーカーさんをお選びになることをお勧めします。
愛着障害は自他共に気付きにくい
「愛着障害がご自身にある」と気が付かれる方はあまりいらっしゃいません。
一般的にはまだまだ「愛着障害」は浸透していませんし、専門家であっても重要視していない方が多く、治療方法も確立されているとは言えない現状があります。
ですからご本人でさえも知らずに大人になる人がほとんどのようですし、仮に気づいたとしてもどう対処して行ったら良いのか、どこに行けば解決できるのかがわからないのです。
また、たとえご自身で幼い頃に辛いことがあったなぁと自覚していたとしても、人というものはその記憶はできるだけ持っていたくないので忘れてしまおうとします。
取るに足らないことだったんだと思ったほうが自分の心の傷が小さくなるように感じるからです。
また勇気を出して周囲の親しい友人などに相談をしたとしてもほとんどの人は理解を示さないことでしょう。
- そんな昔のことをいつまでも引きずっているなんて
- 親のことを悪く言うものではない
- ここまで大きくしてもらったことに感謝して
- 恨みがましい性格なの?
- 暗いのね
など道徳的な一般論で返されてしまうことが多くあるようです。
すると、言われた方は
もう二度とこの件で人に相談をしてはいけないんだ、自分が悪いんだとの確信を持つようになってしまうのです。
当ルームにもこんなふうに二次被害的な心の傷を負って来られる方が多くいらっしゃいます。
専門家としては実に痛々しく辛いことです。
「あなたは何も悪くない、あなたは被害者」と声を大にして叫びたくなる瞬間です。
少しでも自覚があるなら専門家を訪ねましょう
もしあなたが
- 幼い頃に親御さんが亡くなったとか
- 養護施設で育った
- いつも虐待を受けていた、
- 親御さんのどちらかが病気だった
- 両親が離婚した
- 家族の諍いが絶えない家だった
- 支配的な親だった
- 親の言う通りにしないと不機嫌になった…
などある程度「愛着障害」の心配があると思われる生育歴がある時には、できるだけ専門家の元を訪れることをお勧めします。
その際は「愛着障害」を謳っているカウンセラーやクリニックを利用されるようお勧めします。
問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。
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