日常生活で
質問されると不安になる理由を探り、その対処法を紹介します。
否定の連鎖を断ち切って安心感を取り戻しましょう。
母からの言葉がけと否定感
日々の生活の中で、筆者にとって母からの
「○○のレッスンしたの?」との言葉がけは、純粋に確認の質問ではなく、「今日もしていないでしょ!まったくあなたって子は!」という怒りの感情を向けられる前の前置きでしかありませんでした。
そのため、長い間、誰かに質問されることを「否定されている」と感じるようになってしまいました。
「質問=誰かの怒り」の仕組みが直感的に体に刻み込まれ、ザワザワしたり、恐怖心や怒り、焦りなどの感覚に包まれてしまいます。
職場での不安と反応
その傾向は成人してからも続き、職場で同僚に
「あの資料はできていますか?」と聞かれると、「まだやってないでしょ」と言われているとしか思えないのです。
そのため、返答は最初から言い訳口調になっていました。
できていない時には叱られた子猫のようにうなだれて「また失敗してしまった。もうここを辞めなきゃ」と極端に落ち込みますし、すでにできている時には馬鹿にされたような気持ちになりムッとしたりします。
質問した相手がそんな私の態度に、なんとなくたじろぎ引いた姿を見て、やっと「あれ?否定じゃないの?」と気がつくのです。
そして相手から「資料が早めに欲しかったので」と意外な答えが返ってきて、失敗した!と感じるのです。そんな経験が山ほどあります。
カウンセリングでの気づき
カウンセリングの場でクライエントさんが同じようなリアクションをすることがあります。
そんな時は日々生きづらさがあるのではないか、と感じます。
返答に憤慨しているような感情が表れる時、私はあえてそこを伺います。
「何か私に否定されたように感じましたか?」
「今、私はあなたが元気なのか聞きたかっただけですよ」
と伝えると、初めてホッとされて、否定されたと感じていたご自身のパターンに気づかれるのです。
否定感の根源と影響
小さい頃の何気ない親子の会話であっても、子どもが「否定された」と感じたなら、それはその人の感覚として根付きます。
それが大人になっても無意識的に一つのパターンとなってしまうのです。
日常生活の中で、誰かがそこに気がついて「誰もあなたを否定していないよ」と声をかけてくれることはほとんどないでしょう。
カウンセリングの効果
カウンセリングの場で、自分さえも気づいていない感情や心の揺れにカウンセラーが気づき、静かに触れてくれる経験は、胸の奥深くまでやさしさが染み入るものとなります。
筆者にとっても、そっと気づいてくれるあたたかさを経験したのは人生の後半においてでした。
今、何人かのカウンセラーさんを思い出し、本当にお世話になったと感じます。
親の影響と成長
たとえ親に悪気がなかったとしても、子どもの成長を願う一心で、その感情を左右してしまうことは多々あります。
その結果、成人してからも生きづらさや対人関係の苦手さとなり、スムーズに動かなくなってしまうのは残念です。
視野を広げる大切さ
ご自身で少しでも思い当たることがあれば、今より少しだけ視野を広げて「あの人は本当に私を否定しようとしていたのか?」と思い直してみてください。
そのエピソードの前後の会話や流れを思い返すと、よりつかみやすくなるでしょう。
SE™療法は、体に記憶されたザワザワ感などのケアにとても効果的です。
問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。
こちらの記事もあわせてどうぞ。
質問することが怖い。だんだん聞くことが嫌になる
質問することが怖くてお困りではないですか?
メンタルが弱くてつらい人 質問するのが怖い