カウンセリングって何をするところでしょうか?
はじめてカウンセリングを受ける方は皆さま一様に
「何から話せばいいのかわからない・・・」と戸惑われていらっしゃいます。
ルームにいらしてもなお戸惑いがあるのですから
「行こう」と決められるまではさぞ不安が大きかったことでしょうね。
誰かに相談をしたいと思う困りごとを持っているだけでも苦しいのにさらに
「え?カウンセリングルームって何?」
「何を話せばいいの?」
「カウンセラーは信頼できる人なの?」
などなど心配があふれそうになったことでしょう。
カウンセリングルームには、今あなたの心を占めている心配ごとがあるなら「そのことを話そう」と思ってきてくださればだいじょうぶです。
伝え方はその時のあなたに任せましょう
「なにから話そう」とか
「うまく伝えられるかな?」
「私、話すの下手だから」
など、不安はいっぱいあるでしょうけれどそれでもぜんぜんOKです。
たまに時系列に沿って、手帳などにびっしりと書き込んでくる方がいらっしゃいますがそれはあまり意味がなかったりします。
なぜなら、はじめてルームにいらしてその場でフッと頭によぎったことが、書き込んだ情報よりもいまのあなたに一番大切なことだったりするからなのです。
なので、例えば
感情が溢れ出して抑えられないとか
悲しくてやりきれないとか
不安に押しつぶされそうとか
なにもやる気がでなくてどうにでもなってしまえとか
その時のそのままの気持ちを持ち込んでいただいて大丈夫な場所が、カウンセリングルームだと思っていただいていいでしょう。
何十年も前のアメリカ映画では
私は、何十年も前に子供の頃に観たアメリカ映画(TVだったのでドラマかも)の中のワンシーンで
夫への愚痴をホームドクターにウダウダと話している女性を観て衝撃を受けました。
「え?あんなことお医者さんに言っていいの?」と驚いたのです。
さすが日本より心理学が50年進んでいると言われる国ですね。
そんなふうに話せるところがカウンセリングルームだと思っていただいていいでしょう。
ウダウダと言っているようで、実はそこには一人で頭の中で考えていただけではいつまでもグルグルと収集がつかない考えを整理する役目があるのです。
話す相手は誰でもいいの?
相手は誰でもいいわけではありません。
友人とかご家族とかには手っ取り早く話しやすいですがその反面
相手の考え方や価値観
それぞれの役割
関係性などが微妙に絡むため
あなたの頭の整理になる前に
新たな内容が付加されるだけの結果になる場合が多いのです。
また
「そんなこと気にしなきゃいいのよ」
などと言われようものなら、言わなきゃよかったという結果にもなりかねません。
あなたがあなたの悩みを机の上に出して並べて
他者から何のジャッジも受けずに
眺められる場所がカウンセリングルームなのです。
悩み事を外から眺めてみる経験
悩み事を眺められるということは
これまで自分の中にグルグルしていた感情から
少し距離を置いてみることができるので、客観的な視点が得られます。
そうすることで、ご自身で解決策を見出されることさえあるのです。
またカウンセリングルームに、癒しを求めて来られる場合は
相談をした結果によっては
返って辛くなって終わる時もあるので
「いったい何のために来たのか?」
と疑問に思われることもあることでしょう。
カウンセリングは、占いや表面的な癒しとは違い、根本的なその方の苦しみと対峙するものなので、一時的には辛くなることがたくさんあります。
これまであなたが辛いが故に蓋をして心の奥底に閉じ込めてきた思いを、表に出して陽の光を当てて向きあっていくわけですから、痛みを伴うこともあるのです。
その痛みを通過することは大変ですが、それを越えた先には今まで出会ったことのないあなたに会えることもあるでしょう。
苦しみを越えた先には
私は臨床心理士になりそれを生業とする今も
『教育分析』とか、『スーパービジョン』という形でカウンセリングを継続して受けています。
ルームにお越しいただく皆様と同じ様に私も痛みを感じ越えている同志なのです。
苦しみを越えて、新たな自分に出会えるとそれが生活に反映されていきます。
これまで自分にはできない、無理だと思ってきたことも可能になったりするのです。
例えば、これまでは常に腹立たしく感じてきた場面でも、感情を揺さぶられずにスルーできたとしたら?
激しくコントロール不能な感情のために、対人関係をダメにしてきたこれまでの関係性が、壊さずに保てるのです。
それだけでもご家庭、地域、職場でのあなたの立ち位置や評価が変化することでしょう。
そんな楽しみを未来に見据えながら、ぜひあなた自身の幸福のためにカウンセリングを始めていただけたらと思います。
問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。
こちらの記事もどうぞ
カウンセラーもカウンセリングを受ける
カウンセリングとはまだ気づいていない心の傷を紐解いていくこと