気難しい依頼者に対して精一杯の気遣いや惜しみない努力をしているが相手に通じないという場合があります。
そんな時は一歩下がって状況を見定めましょう。
そもそもそこまで力を注ぐに値する依頼なのか?
内容が難解なのか?
人物が問題なのか?と。
そして人物に問題があるとわかったら、スタートに返って引き受けるか否かを再考してみましょう。
こんな依頼者の時は依頼自体を考え直す
士業や先生業の方のお悩みで、手のかかる依頼者への努力が相手に通じないという訴えがあります。
努力が成果に結びつかないために仕事をしていても不全感がつきまとい、疲れ果ててしまうようです。
クレーマーの種類や内容にもよりますがよく伺うと
その依頼者の方はもともと精神的な依存、または攻撃要素が強い方の場合もあるようです。
例えば、
当初の依頼とは違う案件を盛り込んでくる
「頼みごとはなにもかもやれ!」
と言わんばかりの強引さで詰め寄ってくる
時間などのルールを守らない
訴えてくる情報の中に不要な感情論が多いため、聞く方は混乱しがちになる
等です。
パーソナリティ障害が潜んでいるかも
少し横道に逸れますが
精神疾患の一つに『パーソナリティ障害』という病気があります。
これには境界性パーソナリティ障害、猜疑性パーソナリティ障害、依存性パーソナリティ障害…等たくさんの種類があり、
それぞれに症状が違います。
上記のような依頼者が必ずしもこういった病気だというわけではありませんが
もしかしたらグレーゾーンに位置している相手かもしれない…
との視点を持っていただくことで、ある程度対処方法が見えてくるかもしれません。
精神科医でもお断りすることがある
パーソナリティ障害傾向の方は、そういった疾患を持っていることに自覚がないことが多いです。
そのため他者とのやりとりのなかでは
「自分は正しくて、悪いのはすべてあなた」
とのスタンスを変えることがありません。
そういう方と話をしていると、だんだん本当に自分が間違っているように感じてしまったりします。
パーソナリティ障害の患者は、専門家であるはずの精神科医でさえ、診察をお断りすることがあるとよく聞きます。
暴言やコケ下ろし、非難中傷に晒されるため、医師にとっても大変な相手であり、治療もとても難しいのです。
それでも心療内科などを受診される方はまだ、ご自身に「パーソナリティ障害かもしれない」との自覚があり、治したい気持ちがあってのことなので
大前提が顧客の場合とは違うと言えます。
士業を生業とする者の力を試されていると思わないようにする
また、さらに問題を見えなくすることの一つとして
請負側が
「そういう相手でさえも満足させることが職務上の力量の範疇である」
と思い込んでしまうことがあります。
そのため、相手の要望に応じようと一心不乱に努力を重ねて、果てしのないぬかるみへの道へ突き進んでしまのです。
例えばあなたが弁護士さんだとして
「自分よりもっと力のある人なら解決できるかもしれないのだから、頑張らなければ」
「周囲も見ているのだから、やりきらなきゃ」と
ご自身が解決することこそが大切だと思ってしまう。
士業や先生業の方に一番多くお見受けします。
いかがでしょうか?
見切りをつけることも選択肢に入れる
しかし上述したように、専門である精神科医さえもお断りする相手なのです。
相手の見極めがついたならお断りをすることも選択肢に入れることをお勧めします。
断り方としては相手の非を理由の前面に出したり、責めたりしないことが大事です。
それをすると相手の方は逆上して、言ったことの何倍も返ってきてしまいます。
そのため
「難しすぎて私ではお役に立てないと思います」
「お役に立ちたい気持ちはありますが、力不足で申し訳ないです」
等、こちらが謙る方法がもっとも無難でしょう。
そして本来の士業としてのあなたの力を発揮できる顧客にエネルギーを注ぐことをお勧めします。
問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。