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過去は変えられるのか? 変える方法があるとしたら…

愛着障害

過去のあり方を変えて自分らしさを発見する

もしあなたが「過去の辛い経験はもう変えることはできない」と諦めていたなら、とても損をしているかもしれません。

過去に起きた出来事は変えられなかったとしてもそののあり方を変えるだけで、
あなたは楽に生きられるようになることもあるのです。

それができたとしたら、これまで封じ込められて眠っていたあなたならではの才能やあなたらしさを輝かせて生きていくことが可能になるかもしれません。
筆者はそこを通過して、遅ればせながら自分らしさに出会い60代を生きています。

 過去は変えられないと言われたことがありますか?

ご相談を受ける中でよく「苦しくてカウンセリングを受けても『過去のことは関係ない』と言われた」と耳にします。

一度でもそのように言われた方は、カウンセリングというものはすべて過去は取り扱わないものだと思ってしまうようです。
そのため当ルームにいらしても過去のことには触れずに相談が進みます。

そして、ずいぶんと時間が経過してやっと「え?過去のこと話していいんですか?」と仰るのです。

過去を扱わないことはある意味で間違っているわけではありません。
扱わずとも良くなっていく方もいらっしゃるからです。
では、過去を扱わない、扱うとはどんな場合なのでしょうか?

 カウンセリングで過去を扱わない場合

仕事でミスをして落込んでいるAさんを例に考えてみましょう。
Aさんに周辺状況をよく伺ってみると

・繁忙期のため残業続きで職場の誰もがイライラしていた。
・皆が疲れていて寝不足である。
・Aさんは普段はミスなどなく人望も厚い。

となると、誰にミスが起こっても不思議ではない状況が見えてきます。
今は1人のミスに留まっていますが、放置していれば職場にとって痛恨のミスにつながってしまう可能性にも気がつくことが出来ます。
そうすると打開策の提案や上申の選択肢も出てきます。

こうして個人の枠を超えて全体感に立って物事を考えるなど
少し視点を変えることで今の苦しさを方向転換できるような場合は、わざわざ過去の出来事まで掘り下げる必要はないのです。

カウンセリングで過去を扱う場合

では過去を扱う場合とはどういう時でしょうか。
Aさんは周囲の同僚たちが

「誰にミスが出てもおかしくない状況なのだから」

と励ましてくれても

「私は能無しだ」とか、「私に生きる価値があるのだろうか?」

というところまで落込んでしまいます。
このような場合は今回のミスだけではなくて、もともと心の傷があるのでは?と懸念されるのです。

例えば、

・幼少時から親に褒められたことがない
・いつも叱られていた
・認めてもらえなかった
・親の関心は子どもの方を向いていなかった
・両親が離婚した
・亡くなった
・きょうだいで差をつけられた
・大人になってからもいつも自分に自信がない

等です。

そのような方は、過去に引きずられているご自身をさえも

「もう過ぎたことなのにいつまでも気にしている私はなんて情けない、なんて価値のない人間だろう」と否定されます。

わかりやすく例えると、もともと持っている大きな傷がついた眼鏡で景色を見ているようなイメージです。
どんな景色も傷有りでしか捉えることができないのです。

自己否定にストップをかけて

このように、あなたの今の苦しみの原因が過去の心の傷によるものである場合には

「過去は関係ない」とは言えなくなります。
そのような方は、まず自己否定をすることにストップをかけて欲しいと思います。

そして、ご自身のことを

「過去の心の傷も、今うまく生きられないことも、それは私のせいではない。私はむしろ被害者だった。その中をこれまで十分すぎるくらい頑張って生きてきた」

と理解してあげていただきたいと思います。

それはけっして親を恨むとか、原因を他者のせいにするという次元のことではないのです。
これは心理でいうところの「愛着」の問題に通じています。

『愛着』という視点に立つと生きづらさが改善していきます

このように「愛着」がうまく根付いていない方の苦しみの場合は、

『カウンセリングで過去を扱わない場合』の項で述べたような

表面的な考え方のクセを直したり、視点を変えるようなカウンセリングを長く続けても、なかなか状況が改善しないことが多いようです。

日本で「愛着障害」の第一人者である精神科医の岡田尊司先生は
ご著作の中で

「発達障害、不安障害、強迫性障害、うつ病等と診断された方たちの中に、実は愛着障害が潜んでいるケースが多い(趣意)」と述べられています。

幼い頃に得るはずだった「愛着」が十分に根付いていないことに気がつき、改善していくことによって、 最終的には本来のあなたの才能や、眠っていた宝を開花していくことが可能になります。

それが冒頭で述べた、「過去の出来事は変らなくてもそのあり方を変えることで楽に生きられるようになる」ということなのです。

問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。

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