『メンタルが弱い人』とはどのような人でしょうか?
誰かに強く言われると言い返せない、
他の人たちは平気でやり過ごせるようなことをスルーできない、
いつも周りと比べて自分はダメだと落ち込む、
失敗した自覚はないのに他者から責められたり嫌な顔をされる
などでしょうか。
どれも共通していることは、相手があることです。
社会(家庭も含めて)の中で生きていく以上、相手の存在は常に付きまといます。
そのため対人関係がうまくいくかどうかは、その人のメンタルに大きな影響を与えます。
他者視点の弱さや思い込みなど
例えば
朝、職場でAさんに
「おはようございます」
とあいさつをしたのに、返事が無かったらあなたはどう思われますか?
他者視点が弱い方はきっと
「Aさんに嫌われているのかもしれない。
そういえばこの前もこういう場面があった。
私、知らないうちに何かしてしまったのかも」・・・
と急に心配になるのではないでしょうか。
そんな考え方に占められたままでいると、Aさんとの関係はどんどん悪化することになります。
今度会った時には、
あいさつをしてもまた返事が返ってこないことが心配で小声になってしまったり
相手の出方を見てから挨拶をしようかな・・・
と迷っているうちに声を出す機会を失ってしまう、などです。
そんなことを2~3回続けていると
あなたの中の
「Aさんは私を嫌っているかも」
という考え方が
「嫌われている」
という確信となってしまいます。
嫌われている人に対して良い対応が出来るわけはありませんので、当然こちらもつれない態度を取ってしまうようになるのです。
あいさつが返ってこない時の別の考え方
スタートに戻って、朝あいさつが返ってこない時こんなふうに考える事はできるでしょうか?
・私の声が小さくて聞こえなかったのかもしれない。
・Aさん顔色が悪かったから体調が悪いのかも。
・Aさん、昨日部長に小言を言われていたから朝は緊張しているのかも。
・ご主人とうまくいっていないと言っていたから、昨夜なにかあったかな?
・お子さんもいるから疲れているかも。
・視線が私の方を見ていなかったから他の何かに気を取られていただけかも。
こんなふうに「もしかしたら」の考えはたくさん出てきます。
逆の立場で考えてみると
あなた自身も
朝、雑踏の中で出勤しようとしている時はいろいろなことを考えている事でしょう。
・今夜の夕飯の買い物は、とか
・あの報告書は今日中に仕上げられるかしら、
・明日は子供の遠足だから今夜は弁当作りがある、
・帰りに歯医者に間に合うように残業なしにしなきゃ・・・などです。
これも考えだすときりがない程あるでしょう。
そんな考え事の最中に誰かにあいさつをされても気が付かないことはあるのではないでしょうか。
相手が仲の良い人であれば
「ボーっとしてどうしたの?おはよう」
ともう一度言ってくれるでしょうけれど、
そうでもない人だと冒頭に書いたように相手はあなたに嫌われてしまったのかな?
と心配になる・・・それがあなたかもしれないのです。
もしかしたら〇〇だったのかもしれない
こんなふうに
相手の態度は気になることではありますが
「もしかしたら○○だったのかもしれない」
という考え方を取り入れることで、次にその人に会うときのあなたの態度が柔軟なものになるようにしてみましょう。
「嫌われたかも」
という一つの考え方をして、そこからどんどん次の考えに突き進んでしまう前に
「あの人はもしかしたら○○だったのかもしれない」
という考え方の位置に留まってみることです。
そんなふうにやってみても、やはりAさんが同じように返事をしないことが3回以上続いたら、本当にAさんとの間に何か誤解があったかもしれないと、考えるのも良いかもしれません。
いかがでしょうか?
思い当たることはありましたか?
問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。
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