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うつ病が増える季節の変わり目には

うつ病

この季節をやり過ごすために

なんとなく…散りゆく落ち葉をみて物悲しくなったり、賑やかで活気に満ちた夏のイメージがまだすぐそこにあった現実と重ねて沈んだ気持ちになる秋

この季節はメンタルを病んでいる方は不調を訴えることが多くなり、うつ病の発症数も高くなることが統計的にも顕著に出ているようです。

ではこの季節をやり過ごすことができるのか?できるとしたらどうやって?

それを一緒に考えてみましょう。必要以上に落ち込まずむしろ自分らしさに気がつきそれを武器にしていく方法が実はあるのです。

すでにエビデンスが揃っている秋の体調不良

秋にメンタルの調子を崩したりうつ病が増える理由の一つに日照時間や低気温があげられます。

日照時間が短いと気持ちが沈むメカニズムが人にはあるようで、それは一年を通して曇りの日が多い東北地方で自殺率が高いことからもわかっているようです。

また生理的にも気温が下がると血流が悪くなりエネルギーの消費を減らす方向に体が働きます。そんなときは自然と体が縮こまることで皆さんもイメージがつくことでしょう。

ではどう過ごすとダメージが少なくできるでしょうか?

それは前節に書かれていることがズバリ、答えなのです。

つまり、今ある体調不良は『季節や気温などの自然の力によるものなのだ』という大きな理由を理解することです。

ですから例えば体調不良から処方薬の量が増えて落ち込みそうだったら

「私だけではなく誰もがそうなる季節なのよ。だからあなたのせいじゃないの」と言って差し上げましょう。

メンタルが弱い方はご自身を責める傾向が強いので、自分に言い聞かせる場合には、もう一人の自分に言ってあげるようにするとうまくいきます。

手を握り時には肩に手を置いて「お薬飲みながら仕事にも行けているんだからあなたってすごいじゃない」と褒め称えてもいいでしょう。

このように不調の原因は自然という大きな力によるものなのだとイメージし、その中を善戦しているご自身を思い描く感じです。

休職をして寝てばかりいる場合にも適用できます

例えば、ずいぶん昔にうつ病歴が長い老婦人がこんなことを言われました。

(本人を特定しないために設定を変えています)

「季節の変わり目は辛い。桜が咲く今の季節は苦手なんです」と訴え、ほとんど寝たきりの日々のようでした。

そしてなにもできないご自身を責めるのです。

でも「桜が咲く季節は辛いけど、葉桜のころになると楽になるんです」とのお話を聞いて私は感動してしまいました。

この方は、桜が葉桜になるまでのほんの数日の季節のうつろいを体で感じられるわけですから、なんてすごいのだろうと。

私は「その微妙な季節の差を感じ取れるあなたは繊細ですばらしい感性の持ち主なのですね」とお伝えしました。

そして「なにかその感性を生活に取り入れることを考えましょう」と伝えると、昔から物作りがお好きだったことを思い出され、しばしそのお話に花が咲きました。

頬は紅潮して声も明るく華やいでいます。そして、材料が手元にある切り絵をやり始めてみますと仰られました。

メンタルの弱さを強みに変える

メンタルが弱い方は、繊細で感じ取る力が強い方が多いと思います。

繊細なので人よりも傷つきやすいわけですが、一方で上記の老婦人のように自然のうつろいから感性豊かに何かを表現する力は人よりも多く持っているとも言えます。

その力を忘れてしまっている、もしくは大したことではないと感じている、あるいはそんなことは何の足しにもならないとか、誰もが持っているものだと勘違いしていたりするようです。

でも感性の豊かさは努力や鍛錬で培われるものではなくその人だけの特性です。

ですから、「私ってメンタルは弱いところがあるけど、一方で繊細で豊かな感性の持ち主だから、そこを活かして生きていくことはできるのよ」とご自身の言って差し上げましょう。

ご自身の弱みと思われることは裏を返せば実は強みでもあるわけです。その強みを忘れてしまわないようにぜひやってみてくださいね。

問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。

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