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傷を抱えて生きるあなたへ――ピーター・ラヴィーン博士が語る「木のこぶ」の智慧

◇心の悩み

「普通の家庭に生まれたかった」「こんな苦しみは望んでいない」
そんな言葉を耳にするたび、それがどれほど深いところから出てくる声なのかと思います。

あなたの痛みを否定せず、ただ静かに寄り添いながら読み進めていけるように――
今日はピーター・ラヴィーン博士が語る“木のこぶ”のお話をお届けします。

こんなふうに感じたことありますか?

日頃、ルームにいらっしゃるクライエントさんから、幼少期の愛着の傷によって現在の生活が苦しくなっていること、そしてその“不公平さ”に深い悲しみを感じていることをお聞きすることがあります。

もし愛情深い家庭に生まれていたら、感じずに済んだはずの苦痛を味わい、さらにカウンセリングまで受けなければならない。
その思いはごもっともであり、筆者自身も長く同じように感じていました。

ピーターの「木のウロ」の話

そんな折、最近読み返した本の一節が心に残り、皆さんとシェアしたいと思います。
出典は、SE™療法の創始者ピーター・ラヴィーン博士の
『ソマティック・エクスペリエンシング入門 ― トラウマを癒す内なる力をよび覚ます』 です。

若木が傷つくと、木はその傷を取り込むように成長する。
木が成長するにつれて、傷は木の大きさに比例して相対的に小さくなっていく。

木のこぶや、くねった枝は、傷つきながらも長い時間をかけてそれを克服してきた証である。
木は過去と向き合いながら成長することで、独自の個性や風格、そして美しさを生み出していく。

トラウマが必要だと言うつもりはないが、人生にトラウマがつきものだとすれば、この木のイメージは貴重な手本となる。」

 ピーター・ラヴィーン(2024)『ソマティック・エクスペリエンシング入門 ― トラウマを癒す内なる力をよび覚ます』春秋社


悔しさや無念さは感じたままでOK

いかがでしょうか?
これを読んだとき、どんなことを感じられたでしょうか。

中には、
「絶妙な個性も風格も美しさもいらないから、普通の家庭に生まれたかった」
と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。
そのお気持ちは、痛いほどよくわかります。

いまの苦しみさえなければ、通院もカウンセリングも必要なかったかもしれない。
人生の“空白期間”も生まれなかったかもしれない。
その考えはまさにその通りだと思います。

もしも木が均一の姿だったら?

では、もう少し長い時間軸で、ピーターが示してくれた「木」の比喩を眺めてみましょう。

目の前に一本の大木があり、その幹も枝ぶりも均一で、まっすぐで、傷もウロ(洞)も何もなかったら……どこか“のっぺり”として味気なく映るかもしれません。

木は人間よりはるかに長く生き、台風、猛暑、寒波、病気など、さまざまな自然の試練にさらされながら成長します。
年輪を調べれば、その年にどんな困難に直面したのか科学的にもわかるほどです。

多くの危機をくぐり抜けた木は、太さが均一ではなく、こぶがあり、枝がねじれ、いくつものウロ(洞)ができます。
しかしその姿こそが、長い年月を耐え抜いてきた風格であり、美しさだとピーターは言うのです。

苦難を乗り越えた美しさをイメージしましょう

私はこの一節を読んで胸があたたかくなり、
「苦難を越えた人ならではの“静かなオーラ”がきっと育っていくのだろう」
と感じました。

風格ある大樹は、見る者に安心感を与えます。
そして、そのウロ(洞)は小動物にとって大切な住処にもなります。

決して、「トラウマがあってもいいじゃない」という話ではありません。
ただ、いま味わっている苦しみと並行して、
年輪を重ねるように、あなた自身が静かに美しさや風格を育てている
というイメージを、ほんの少しでも持っていただけたらと思うのです。

問題が解決しない方は 銀座カウンセリングルーム こころね工房へどうぞ。お待ちしています。


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